上海芸術博覧会初日開場セレモニー 私たちのブースを取材する現地マスコミ |
99年11月21日〜12月2日まで、上海、杭州、景徳鎮を旅しました。上海藝術博覧会(SHANHAI ART FAIR)が、上海であり、それに参加した後、景徳鎮に回ったのです。 飯田眞人・川上金一・広瀬さちよ・広瀬典丈4人展
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現地のテレビニュースでも600近い数のブースの中から私たちのブースも紹介されました。 途中、交代で上海博物館を見学。また、一日だけ杭州に日帰り旅行して、南宋官窯博物館、浙江省博物館、西湖等見学。最終日終了後のパーティには不参加。私たちは早めに会場を片づけ、そのまま景徳鎮行きの汽車に乗りました。↑ |
景徳鎮の旅
景徳鎮は、瀬戸の陶磁商品デザインセンター理事長、河村幸三氏のご紹介のおかげで、景徳鎮市政府外事弁公室主宰、市対外友好交流協会長、孫里明氏の直接のご案内をいただき、普通 ではとても回れない充実したコースを丸2日間見て回りました。通訳、マイクロバス、運転手付きという手厚さの上に、通 訳の楊L蘭氏は中国歴代の陶磁史に精通し、年号から染付に関する学者の諸説、焼成窯の火回りまで説明できる専門家でした。↑ | ||
足を使った土揉み |
ロクロによる碗の水引き |
水引きした碗の打込み成形↑ |
百聞は一見に如かずの通り、私たちがかねがね聞いたり、テレビでその一部を見て驚嘆したロクロや生掛けの技法は、私たちの想像を超えるものでしたが、見ればなるほどと頷けるものです。彼らのロクロが速いのは、成形がロクロで完成せず、その後土型に打ち込んで形を出すのです。これなら土も締まって、乾きで切れる心配もなく、内側のカーブも狂いません。しかも驚くべき事に、外を削る前に下絵を付け、釉を掛けてから外側のカーブを削り、さらに外側に釉を掛けてから高台を削り出すのです。↑ ←下絵付け |
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こうした行程の一つ一つに分業制がしかれ、仕事は徹底した流れ作業で行われます。まさにこれは工場制手工業そのもので、マニュファクチャーが始まったのはイギリスの紡績業ではなく、景徳鎮だったのだということが改めて納得されます。世界商品の生産はこのようにして完成されたのです。 この他にも、皿の中の削りや壺の合わせ、筆、土、古い窯の火回りなど興味は尽きませんが、残念ながら今回は滞在が短く、次回持ち越しとなりました。 とはいえ、すばらしい発見と勉強の2日間でした。 |