いけばな歳時記(さざんか)広瀬典丈




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さざんかは、香りが良く、花ごと落ちる薮椿と違い、花びら1枚ずつで散って行きます。 晩秋から冬咲きで、薮椿と比べ葉も少し小振りで枝振りも異なるので、いけばなでは、さざんかの方が大枝で使われることが多いようです。
作例は、さざんかの咲いた花を残しながら、花器の左右でアーチのバネ留めをした後、もう一つ花枝を右に絡ませ、その下には、くしゃくしゃに折って絡ませた細い枝を絡ませました。

ただアーチにしておくだけでは単調な空間が、細枝の作り出した幾何学のような線によって引き締まると思います。

花/さざんか 器/白釉長水盤

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