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![]() ←Photo1 ふとい、ダッチアイリス ↑Photo2 、ふじばかま |
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いけばなをいける時、一つにまとめられた根本を<株>と呼びます。また、水盤などで<株>を2つ以上に分けていけることを
(株分け)とか「二株にいける」と言うのです。(Photo1・2)▲
![]() ↑Photo3 、そけい、すかしゆり |
![]() ↑Photo4 、アリウム、アンスリウム、ぎぼし |
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現在の (株分け)は、いけばなのバリエーションの1つで、どの季節にも自由にいけますが、歴史的には、水辺を映す夏の演出です。
花材を、<水もの>と<陸もの>(おかもの)、あるいは<水陸通用もの>などに分類し、左右を(水もの)でいけたり、水陸でいけ分けたりという趣向が好まれました。▲
(水もの)とは、水辺に生える植物、(がま・ふとい・かきつばた・はす・睡蓮・河骨など)、「陸もの」(おかもの)
とは、陸に生える植物一般です。「水陸通用もの」(すいりくつうようもの)とは、水辺にも陸にも育つ、荻・葦・花しょうぶなどを言います。▲
伝統的な手法に加えて、<うけ>にこだわらず、<しん>や<そえ>の
(株分け)、花器を複数使うなどの工夫で、さまざまな演習を重ねていくことが出来ます。差し口の狭い花器や、投入の(株分け)はありえないようですが、二つ以上の花器に一つの花型を活ける、つまり「花型の分解」など、展開の仕方では投入も使えます。
![]() ↑Photo5 、じんちょうげ、カラー |
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Photo3は、手前の足つき水盤に<そえ>と<うけ>を入れ、後ろに投入で<しん>を株分けした基本立真型。つまり、「花型の分解」です。Photo4は、3つの碗を並べたのではなく、つながった三口花器に、左右振り分けの<しん><そえ>と、真っ直ぐ前に倒れる<うけ>を組み合わせています。この作例でも株分けられているのは、アリウムで取った<しん>です。Photo5は、二口投入で、奥に一本のじんちょうげで(平真)・(垂副)と<しん><そえ>が入り、手前にカラーの<うけ>が株分けされています。▲
![]() ↑Photo6 、ふとい、くじゃく草、ひまわり |
![]() ↑Photo7 つるばら、しゃくやく |
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花型を二つ以上の花器にいけ合わせて、一つのいけばな作品にするのが『併合花型』です。花型の組み合わせはなんでもかまいませんが、たとえば片方を立真型にしたら、他方は傾真型にするなどして、同じ向き、長さの枝が平行に出ないような工夫が必要です。<役枝>の数が多すぎると思えば、一つを『省略花型』にするのもいいでしょう。▲
花材の組み方も、(主材)(枝もの)で<しん><そえ>、<客材>(草花)で<うけ>と固定せず、工夫すれば、効果的な『併合花型』ができます。(Photo6・7)
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![]() ←Photo8 あざがお ↑Photo9 こでまり、ヒヤシンス |
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