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いけばな用の鋏には、柄に手の指を通す大きな返しがある「つる手」と、それの無い「わらび手」があります。 「わらび手」は、親指と人差し指の根本で軽く挟んで支え、4本の指は、鋏の柄の外にあてがいます。手を開いた時、鋏の刃先が自然に開くように立て、握り込むようにして切るのです。刃先を寝かすと刃のスライドが悪くなり、巧く切れません。▲ 「わらび手」は初めは使いにくいですが、慣れるととても合理的で使い勝手の良い鋏です。指を中に入れずに使うことをしっかり覚えましょう。→鋏の使い方 かみ合わせが固くて刃が自然に開かない鋏は、修正が必要です。鋏のかみ合わせを確認すると、一方は柄と心棒が一緒に動き、他方は柄だけが動いて、心棒とはつながっていません。かみ合わせが固い時は、一緒に動く側を表向けて柄を持ち、その心棒を金槌でそっと叩きます。鋏を傷めることもありますので、何度も確かめながら、慎重にやってください。 左手で鋏を使う人は、我慢して右利き用の鋏を使わず、ぜひともかみ合わせが逆の左利き用の鋏を使いましょう。 ▲ |
剣山は今では下にゴムの滑り止めの付いたものが一般的になりました。(滑り止めだけでも売っています。) それでも上が重くて剣山ごとひっくり返る場合には、後ろに剣山を咬ませたり、深い花器でうまく隠せる時は、剣山を支えるように、花器に仕込み枝を入れるとしっかりします。(Photo左) 少し枝を高く使う時、枝のふらつきを押さえるには、剣山ではなく花器に仕込んだ枝に、挿した枝を固定します。(こうがい留めの一種)(Photo右) この他にも、剣山に枝や茎を留めるには、けっこう工夫が必要です。→枝を剣山に留める方法は基礎編で説明しましたので、その他をいくつか紹介しましょう。(Photo左) 1、茎の弱い草ものは、根本に枝を縛るなど、枝を使って補強する。 2、細いものは太い茎や葉・紙などを卷いてで太さを作る。 3、上の重いものには支えを入れる。 4、茎が弱く中空な草ものなどは、あらかじめ剣山に枝を挿しておいて、そこに上から茎をさし込む。 ▲ |
水切りボウルは水切りの時に水を張るボウルです。水が入れば何でもかまいません。(→水切り) ピッチャーは花器に水を入れるのに使います。(やかんなどでOK。)▲ 剣山は花を留める仕掛けですから、いけ上がった作品では見せてはならないものです。茂りで隠しますが、隠せない時には、剣山の上に石などを置いて隠します。自然石の他、上右Photoのような樹脂製のものもあります。いつでも用意して使うように心がけましょう。 いけた後の、水に浮いたゴミを取るには、天かす取りが便利です。(上右Photo)▲ 植物(特に草もの)の入った水はたいへん傷みやすくなります。キッチンハイターのような台所の漂白剤は殺菌力が強く、ほんの1〜2滴で効果があります。 ▲ |
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