いけばな講座(造形いけばな2「枠組みを考える」)



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→(1)縦横比を考える(縦長・横長・前後など)
→(2)点打ち(落款効果)

(1)縦横比を考える1(縦長・横長・前後など)

名刺などに使われる「黄金比長方形」(5:8方形)や、A・B用紙に使われる「1:√2」の「白銀比長方形」、だいたいこの2つの比例範囲に収まる枠組は、いけばなでも、標準的な左右の割合と言えます。
それよりも縦長横長枠組いけばなをいけて見ると、花材の各要素の使い方や、鑑賞者の視点の動きを誘導する戦略などが身についてきます。
 
花材/とくさ、ひまわり
花器/鉄釉花器(水無方藍窯)
 
花材/谷わたり、アンスリウム

↑Photo1 デルフィニウム、カラー

↑Photo2 しらん

↑Photo3 はなしょうぶの葉、デルフィニウム

Photo1は、細長く延びたデルフィニウムの花をぬって、動きをつけたカラーが飛び交い、Photo2は、右から左に横一線しらんの葉が通り、それを卷いていくような葉が入って、隙間から律動的な動きを見せて花が顔を出す演出です。
Photo3は、はなしょうぶの葉を使って「面的な構成」を作り、前後も意識して、斜めに置いています。葉の習合で面を作る場合には、見えないように裏からテープで固定しないと巧くいきません。この作例もテープを使い、少しだけ起伏を作っています。

(2)点打ち(落款効果)

↑Photo12・13・14
ふじづる、はらん、あじさい

造形いけばな」は構図が重視されるいけばなです。
自然調いけばな」ほどには作品中心としての<>は強調されません。しかし、フォルムが重視されるほど、逆に構図を引き締めるポイントが大事な場合があります。絵画や書などに押される落款にも同様の狙いがあります。
そこで、「
造形いけばな」の構成の最後に、仕上げとなるポイントを打つ演習を考えて見ましょう。、Photo12〜14は、上の粗の空間を左上に取る作例作品に、場所を変えながらあじさいを加えています。花のポジションによって作品の表情が微妙に変化してしていくのを確認しましょう。

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