いけばな講座(造形いけばな5「面・塊の構成」)



→広瀬典丈Webいけばな講座2 →1 造形いけばな4
→基本について →技術 →自然調とは →古典花 →造形いけばな
→デザイン演習 →花材の研究 →テーマ演習
<戻る
「造形いけばな」5「面・塊の構成」 進む> 

→スライドショー

→(1)面の構成 →(2)塊の構成
 



花材/谷わたり、アンスリウム

(1)面の構成

↑Photo11 
いちじくの葉
↑Photo12 はらん ↑Photo13 
脱色ほうき草、
せんにちこう、はらん


←Photo14 れんぎょう、つばき
↑Photo15  はなしょうぶの葉、
デルフィニウム

面の構成」で考えられることは二つあります。
その1つは、葉のような
平面的な形を持つもの=<シェイプ>を使った構成で、Photo11のように、破いたいちじくの葉を裏表に使って、それ自体を面的に仕上げることもできますし、例えばPhoto12のように、巻いた葉らんを留めて側面から見せるような方法、つまり、面立体の構成とすることもできます。
もう1つの「
面の構成」とは、作品全体を面的に構成することです。
Photo13は、脱色ほうき草を四角く立て並べ、隙間からせんにち紅を覗かせています。<シェイプ>を使ってはいませんが、全体がになっています。
Photo14は、れんぎょうの枝を枠組みにして、斜め左下を色面分割するようにして、椿を入れ、残り半分強は空白面。
Photo15では、花しょうぶの葉を並べて分割したを作り、隙間にデルフィニウムを入れました。に少し起伏を作ったことと、を斜め水平に倒しているところが見せ場。

(4)塊の構成







花材/ざくろ、スモークツリー、がくあじさい

←Photo16 やつで、ドラセナ、
あじさい
↑Photo17 しゃくなげ、こでまり
↑Photo18 にしきぎ、ゆり  ↑Photo19 カンガルーポー、はなしょうぶの葉
塊の構成」も、量塊的な形=フォームを扱う場合と、作品全体でマッスを作る場合の2つがあります。いずれの場合も、=フォーム・マッスは、充実した量感と力強さを生み出すのが特徴で、ことさら曲面を持つ塊生命感を強く感じさせます。
Photo16は、葉を丸めて量塊的なフォームにしたやつで・ドラセナ・あじさいで、重量感あふれる形態を作っています。
Photo17は、しゃくなげ・こでまり・花器も含めた全体を一つのマッスにまとめています。
Photo18のにしき木は量塊=フォームではありませんが、枝を曲げて空間を閉じて、全体をマッスに仕上げた作例。
花器の延長線で、やや丸みを帯びた
マッスを作るのが「塊の構成」の一般的な方法でしょう。Photo19は、あえて、半月水盤から少し外した位置に、角を立てた錐形でマッスを作っています。

ぺージ頭に戻るhead↑