いけばな講座(造形いけばな4「点・線の構成」)



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(1)点の構成

↑Photo1・2 姫みずき、
アンスリウム
↑Photo3・4 ふじ、ライラック、
やぐるまぎく、デルフィニウム

点の構成」でぜひやっていただきたいテーマは、花器や枝などが作り出す空間の中に、大きさや数・位置を変えた()をさまざまに置いて見る演習です。
1つの点複数の点大きさ位置どり、距離がもたらす<張力>(*注)の変化など、が生み出す効果は複雑です。
動きリズムバランスなどを考えながら、同じ花材、異なる花材も使いながら、出来るだけたくさんいけて見ることがお勧めです。
(*注<張力>とは、の間に働く心理的な力を言う。)
(Photo1・2は、左右黒赤の色分け花器に姫みずきを絡ませて、アンスリウムの花で打ちしていく演習。
Photo3は、2つの花器を前後斜めに置き、左にライラックと赤紫やぐるま菊の同系色で前後の円を、右は藤と青紫やぐるま菊で上下に円を描く構図。
Photo4は、2つの花器の置き方縦横を変えて、ライラック・藤の枝を斜めに立ち上げ、下の3口花器には青みの強いデルフィニウムを置いています。(点打ちの演習については、自然調3造形花1にも説明があります。


(2)線の構成

↑Photo5 がま、とくさ ↑Photo6 エニシダ ↑Photo7 そてつ、
ふとい、グラジオラス

枝・茎などの<主材>は、いけばなでは始めから意識された<>です。
ここでは、ふだんは植物の形の中に隠れている線的な要素、ときにはなどのそれぞれが持っている独特の色・質・表情を取り出して、様々な構成を考えましょう。




←Photo8 晒しみつまた、ガーベラ、しろたえぎく
←Photo9水仙の葉
↑Photo10 あおもじ

例えば、ふとい・とくさ・そてつのような、直線・曲線・リズムといった抽象的な動きに還元できるような花材もあります。
Photo5は、ふといをつなぐ手法で、屈曲した直線の動きを作り出しています。Photo6は、とくさに針金を入れて湾曲させ、曲線的な動きを重ねています。Photo7は、あらかじめ、そてつの葉を丸く引っ張って形を作り、リズム感よく放射状に延びた葉の線を見せています。
一方、Photo8・9・10のように、枝ぶりや葉の動きなど、その植物独自の<リズム>や<張力>、<弾力>を持った<>を扱っていく工夫も楽しみです。

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